多くの皆さんが知らない事実がここにあります。

毎年、お風呂場もしくは脱衣場で、六十五歳以上の高齢者だけで一万七千人が亡くなっている。

東京二十三区だけでも年間千四十四人。(交通事故による死亡者は、年間四千六百人)

グラフを見れば、寒くなると死亡者数が増えていることから、寒さが関係していることがわかります。寒さは暖房する部屋としない部屋との温度差を生み、さらに裸になることでさらに身体が寒さに反応し血圧の乱高下が起き、いつもは何ともないのに突然、異常が起きる。

六十五歳未満、運よく命を取り止めた方を入れたら一体何人の人がこれまで寒いお風呂の犠牲になってきたのでしょう。

日本では、家のお風呂場が交通事故の三倍以上も危険な場所であることがわかります。

冬になると家が寒い、脱衣場は寒い、これは当たり前のことなのでしょうか?

これまで何もしなかったように、これからも阪神大震災の三倍の犠牲者が毎年命を落とすのを当たり前としていきますか?

百年の家プロジェクトでは、昨年、毎年一二月を「ヒートショック・ゼロの月」と定め、防止のための啓蒙活動を行っております。

脱衣場にエアコンをつけ、十分お風呂と脱衣場を暖めてからお風呂にはいりましょう。

寝室を暖房し、寝る時エアコンをつけっぱなしで寝ましょう。

リビングのエアコンはつけっぱなしで暖房しましょう。

CO2の削減より、省エネより、節約より、あなたの命が大切です。

 

あらゆる暖房機器の中でエアコンの効率が一番良いです。これをつけっぱなしにすることで部屋自体に蓄熱させることができるので、省エネになります。省エネの前に命です。

百年の家では、脱衣場が寒くならないように積極的な暖房計画をします。子供がお風呂上がりに裸で走りまわっても大丈夫。家全体を蓄熱体とし、積極的な暖房をすることで、結果的に快適なまま省エネになります。

今までの家からすると信じられないと言われる方もいますが、寒くて入り切りを繰り返すよりも省エネです。

 

多くの方が、もったいないとか、電気代が心配とかの理由で、エアコンのつけっぱなしに抵抗感をお持ちですので、そこで今年の冬は、「エアコンつけっぱなしでひと冬いくら?」という実験をします。

百年の家と普通の家、それぞれエアコンをひと冬じゅうつけっぱなしにし、その結果、それぞれがいくら掛かったか?どのくらいまで暖められたか?を調べます。

 

十二月はヒートショックで亡くなる方が最も多い月です。

高齢化社会です。みんなで声かけして積極的に暖房し、事故を防ぎましょう。

「ヒートショック・ゼロ月間」にご協力ください。