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島根の耐震、震度5強に揺れる古い日本家屋の弱点とは?

4/9未明、島根県で震度5強発生

地震の被害が想定される地区の皆さんは、絶対に1階で寝ないでください。

直下率の低い伝統的日本家屋

伝統的な2階建ての日本家屋は、耐震力があると言う方もいらっしゃいますが、
下屋が付いていることから直下率が低く、古くなると耐震力が弱いのが現状です。

1階よりも2階の方が小さい家は2階の大きな屋根とは別に1階部分に屋根が付いています。
下屋が付く間取りは、2階の耐力壁の下に1階の縁側などの大きな開口があることが多く、
今もこのような伝統的な田舎づくりの間取りの耐震性が低い家が沢山あります。

阪神淡路大震災以降、5年周期で起こる大きな地震に対し、
古い日本家屋の倒壊が多いのは、正にこれが大きな要因です。

この間取りの家は、
1階の梁が差し込まれた通し柱が折れて1階がつぶれて倒壊することが殆ど。
だから、危険が迫った時は必ず2階で寝ることが重要です。

地震は2度以上くるかもしれない

熊本地震では震度7が2回来ました
それまでの大地震は大きいのは1回だけでしたので、
1回目が収まったと思って家に帰って寝た方々が大きな被害を受けています
そして家屋の倒壊は2回目の方が圧倒的に多かったです
ですから、必ず2階で寝てください。

無知は罪

また今回の最大震度は、5強ですが、
壁が崩壊している家や地割れした道、山崩れなど、
TVで見る限り、今まで他の地区で同じ震度の場合と比較して島根は被害が大きいように見えます

TVのレポートで壁が崩壊した居酒屋さんの中に人が居ました
ある程度、家に耐震力があれば、逃げる時間がありますが、
1回目で壁が崩壊しているので、もし2回目が来たら最初の揺れで倒壊する可能性が非常に高いです。
建築士が派遣されて被害状況を簡易耐震診断して回るのには早くても1週間以上かかります。


耐力壁が崩壊し、
耐震診断で赤紙を貼られて立ち入り禁止になるような家の中に人が居られてレポーターがTV中継しています。

災害地へレポートに行かれるなら、もう少し勉強して頂きたい

瓦は降ろしましょう

基礎が弱い、土台や柱脚が腐食している、直下率が低いなど、
耐震の低い古い家屋は新築に比べて基礎、軸が揺れに弱いですが、
それに加えて屋根に重い瓦が載っている事で地震の揺れが増大します。

瓦は直すのも職人さんの不足で遅くなることも多いし、豪華でお金もかかります
今回に限らず、できるだけ早めのタイミングで軽い屋根に変えましょう

古い伝統的な間取りで瓦屋根の日本家屋

昨今、
古民家改修など古い家にリフォームで住み続けられる方も少なくないですが、
昭和58年以前に建てられた家を、今の最新の耐震基準に適合しようとすると
実は新築よりも費用が掛かります

改修の耐震要求基準は新築程高くないので、法律違反ではありませんが、
どこで大地震が起こってもおかしくない日本
根本的な解決にはならないので、

百年の家projectではできるだけ新築をお勧めしています