このような初歩的な熱効率のことを
日本の住宅設計の専門誌も知らないことが驚きであると同時に、
またこの記事がいくつかの間違いを引き起こすことになることを懸念する
まず、いくらエアコンの効率が高いからと言っても床下を暖めたら効率が悪くなること
それに
エアコンは喉が渇く、肌が乾燥するという口コミはもっともだが、
それはエアコンが悪いのではなく、加湿が足りないだけ。
後者について書く
エアコンが電気ストーブの5倍の熱を作り出すのであれば、
加湿も5倍必要になる
暖房機の役目は熱を作り出すことにある
少ないエネルギーで5倍の熱を生み出す優等生なのに、
優秀なほど相対湿度が下がってしまうので、まちがった部分で評価されている
現状の加湿器には今までの5倍の加湿をする機種はない
したがって5台の加湿器が必要であり、
またそれほどに十分な加湿をしても大丈夫な防湿した壁を持っている家も非常に少ない
殆どの家は、防湿が不十分なので、
水蒸気は壁を透過して逃げていき、露点温度に達した壁の中で結露する
近年、湿気を吸う断熱材があるが、
どれだけ加湿してもどんどん壁が水蒸気を吸湿し、
室内の相対湿度は上がらず不快なままで、
しかも壁に吸湿された水蒸気はその後どうなるのかわかっているのだろうか?
断熱材なのに含水率を上げる
それは断熱できなくなっていくことを示すのだが、
そんな当たり前のこともわかってない人がそれを採用し、家を建てている
23℃/50%という数値は室内の快適性の目安だが、
それが達成できる家とそういう室内環境になる暮らし方を教えられる工務店は少ない
最近では、多くの建築の著名人が、
23℃/50%にすることを諦め、
18℃で良いとか、朝16℃あれば大丈夫とか、
結露しなければいいんじゃない?などと言う
健康的な暮らしを無視した本末転倒の指針を言い出していることが嘆かわしい
23℃/50%を達成するのは当たり前で、
それにいくらランニングコストがかかるかによって、
その温度帯域で暮らせる人口が変わる
ランニングコストが少ないほど、たくさんの人の健康が守れる
多くの命を守ることは人生を掛けてやり遂げる価値がある
その時に、エアコンの効率はとても重要であると同時に
施主にとっては加湿のテクニックも重要で、
さらにそれでも不具合が起こらない家の構造が長期に渡り資産価値を守ることになる
省エネルギーというのは、もっぱら熱のことなのに、
熱に関して間違っていることが横行しているのが建築業界
専門誌ももっと正しい知識で記事をチェックし、掲載して頂きたい
百年の家projectで家をご検討の皆さんは、
そこのところを十分理解してメンバーからレクチャーを受けて頂きたい
有名な専門誌だから、有名な人だから、たくさん建てているからではなく、
科学的な判断で選択して頂きたい