【925hPa】と発表 2024/08/28朝
台風10号は、ついに「伊勢湾台風以上の史上最強」になってしまいました。
これを経験した日本人はいません。
すべてが史上初、何が起こっても不思議ではないです。
今のうちに準備をして、風と雨が来る前に避難して下さい。
みなさん、2024年の今年は覚悟しましょう。
気象庁によれば、「今年の夏はかなり暑い」。
ということは、空気中に水蒸気がたんまりある。
つまり雨・台風が大型化するということになります。
しかも今年だけではないのです。
これは始まりです。
2024年もいよいよやってきました。
台風10号は、どうみても日本のど真ん中に直撃です。
『1000hPaだから大丈夫』とか思ってはいけません。
今年の海水温は、例年より10℃高いのです。
これから『960hPa』くらいまで成長して上陸という最悪のシナリオも想定できます。
5年前に東京湾を北上しゴルフ場を倒壊させた
大阪湾でフェリーを橋に激突させた
下手するとあの規模の大型になってきます。
今のうちに対策をしておくしかないです。
台風が大型化して何が違うかといえば、風速です
TVで見た方も沢山おられる2019年の千葉南部被害を視察してきましたが、
誰も体験したことのない、想像できない勢力で上陸していました。
北海道でブリが豊漁
以前までは、
「日本近海の海水温が昨年の27度を上回る30度です」とアナウンスされていましたが、
2024年の今年は、
「日本近海の海水温が従来より10度も高い」とアナウンスされています。
過去、どの年よりも勢力を増し、さらに近海まで勢力を拡大しながら全く衰えずに上陸するパターンになると予想されます
つまり今までの経験上では大丈夫だったものが
まったく役にたたないので特に注意すべき点のみ書きます
〜台風対策:出来る限りやって逃げる〜
A:台風来襲以前
1、 『被害でお金はもらえるの?』
・台風による被害を最終的にカバーするのは「火災保険」です。
新築時に
『わからないまま言われた通りのプランで入ってしまった』、
『わからなくて一番安いプランにしてしまった』
など、実際に被害にあったのに保険金が出なかった話は沢山あります。
必ず事前に保険でカバーできる範囲をチェックして、必要なら保証を広げておきます。
・大きな台風の被害で最も多いのが、瓦が飛んできて窓が割れること。
この場合も自然災害なので火災と同様に自分の火災保険で元に戻すのが基本です。
車の水没などの保険も同様です
契約すればその時から効力発揮しますので、いち早く対策しましょう
2、『まさかアレは飛んでこないよね』
・風上からの飛来物(東・南)
・台風の風上に劣化した木造小屋などがあったら、風速60mなら全部飛んできます。
その建物が古くて火災保険にも入ってなければお見舞金ももらえません。
台風は毎年来ますから、この機会に事前に持ち主に連絡して解体などの対策や万が一の場合の保証の話をしておきましょう。
・風上に工事現場があったら、責任者に声がけして名刺を交換しておくと良いでしょう
・隣のゴルフ練習場が古かったら?
台風対策を聞きに伺うなど、要チェックではないでしょうか?
2019年のあのゴルフ場の復旧は、すんなり行きませんでした。
・台風の風上に、瓦屋根の家があると風速50mを超えると飛んできます。
特別に対策が必要ですので準備しておくことが重要になります。
・瓦など屋根のチェックは、とても危険なのでお勧めしません。プロに任せましょう
3、『大切な彼氏の写真はまとめておく』
・特別警戒など、避難する際には、すぐ行動に移せるよう、
大切なお金や金銀財宝、彼氏の写真はまとめておきましょう
4、『閉めたいのに閉められない』大ピンチ
・『サッシや雨戸、シャッターが上手く閉まらない』
『カギが掛からない』『ガラスが割れている』
などは、治しておかないと、
大きな被害の元になりますので、事前に修理しておきましょう。
・風が強いと割れたガラスから風が入ってきてひどいと2階の天井が飛んでいきます。
・周囲が騒いでからは、ガラス屋さんも忙しくて対応できませんので、早め早めです。
B:台風来襲3日前
1、 『雨どい、ベランダの排水チェック』
・一般的な台風被害で一番多いのが雨どいと雨漏りです
・樋が詰まっていないか?穴が空いていないか?を確認
・屋根に落ち葉や土などが詰まって水が流れないと、かなりの確率で屋根から雨漏りします。
(複雑な屋根形状はこういう時に損します。屋根の谷部分の防水施工は難しくて完璧に出来る人は全国でも少数です)
・普通は詰まっているので、必ず掃除して水が流れるかチェックしておきましょう
(ベランダは雨水が12センチ貯まると部屋の中に浸水します)
2、 『ベランダや庭に物は置かない』(室内移動と固定)
・木や物置など、室内に持ち込めない、飛んで行っても仕方ないものはすべて縛って固定する
・外に置いていいのは、縛ってあるものだけ、中に入れられるものはすべて家の中へ移動するのが基本
・自転車、網戸、鉢植えなど全部
・折れそうな枝など飛びそうなものは全部飛ぶので、事前に処置
・洗濯物干しなどは風が当たらない物陰に倒して縛っておく
3、 『屋外の設備もやばいです』
・洗濯機が外に置いてある場合や外部の灯油タンクは水や灯油を貯めて重くしておく
・エアコンなどの室外機は飛ばないように上にコンクリートブロックなどの重しを乗せる
・物置は必ずアンカーを打つこと(アンカーがないと空に舞い上がります)
・自転車と全ての網戸は室内へ入れておく
4、 『いち早く買い出し行かなきゃ』
【スマホ】
非常用電源、ポータブルバッテリーなどは、事前にフル充電
【非常用持ち出し袋】
一度用意しておけば、大切なものだけ用意するだけでいつでも持ち出せます
【食料品】
飲料水 乾パンやクラッカー、レトルト食品、缶詰、粉ミルク、哺乳ビン、ナイフ、缶切り、鍋や水筒など
【医薬品】
救急医薬品、常備薬、予備の眼鏡など
防災頭巾やヘルメット、丈夫な靴、寝る前にベッドサイドにサンダルや靴
【貴重品、お金】
現金(小銭も)、預金通帳、印鑑、健康保険証、身分証明書
【衣類】
下着、タオル、寝袋、雨具など
【日用品】
懐中電灯、ラジオ、電池、軍手、ロープ、マッチやライター
使い捨てのカイロ、マスク、紙おむつ、生理用品、ティッシュなど
筆記用具、厚手のごみ袋など
(イ) 災害が予想されたらあらかじめブルーシートや紐ロープなど買っておく
(ウ) 大きめのゴミ袋や養生テープはいろいろ使い勝手がよいので準備しておきましょう
(エ) 必要に応じて、土嚢、水嚢袋
C:台風来襲前日(第1の選択は避難です)
【重要】台風災害のほとんどの死亡者は逃げ遅れたことが原因です。
台風の規模とルートによりますが、中心気圧950hPa以下、台風の進行方向右側なら、
来てからの非難は誰かに手伝ってもらっても危険なので、あらかじめ「避難」を選択しましょう。何よりも命が最優先です。
■ 車の対策
1、駐車場所
・近くに2階以上の屋内駐車場があれば避難させておくのがベスト
・隣の家との間などの、「風の通り道」が急に狭くなる(風速が早くなる)場所には駐車しない
・飛来物対策として、できるだけフロントガラスを建物の方へ向けて駐車する
(フロントガラスは高いよ~保険で出るけどね)
・ただし!風が真横から車体の下に入るような置き方は転がるのでNG)
・ガソリンは満タンにしておきましょう
・車両保険の「水害」はオプションなので、事前に確認。
2、カーポート
・「アルミのカーポートの屋根は躯体を守るために飛ぶように設計してあります」心の準備
・飛ばないように補強してしまうとカーポートの躯体が曲がるなど大きな被害を受けます
3、 家の対策
・飛来物による被害を避けるためには、窓には雨戸やシャッターが有効ですが、風速50mを超えるとめくれて飛んでいき、役にたたないことが多いです
・雨戸やシャッターがない場合は、板を打ち付けることが出来たら、原始的ですがかなり有効です。
・風速40mまでの風なら窓ガラスは割れませんが、カラのペットボトルが飛んでくれば風速20mでも割れてしまいます
・それらの対策が出来ない場合は、あきらめて雨風が強くなる前に必ず非難します
■窓の割れと浸水対策
1、窓に養生テープを貼りましょう
・窓ガラスが割れるのは、風速20m以上でモノが当たって割れるケースがほとんどです。
・割れても飛散しないようにあらかじめ養生テープを大きく×の字で貼りましょう
(ガムテープだと剥がすのが大変なので、ホームセンターで売っている窓専用テープを貼りましょう)
2、風がひどくなったら、窓のスキマに新聞紙やペットシーツをつめる
・引き違いサッシは下のレール部分の全部がスキマですので、
風速がサッシの耐風圧限界を超えた時にはサッシの下から水が入ってきます
・風がひどくなったら下のレール部分に吸水性のあるものを詰めておくといいです
・最近のサッシは隙間が小さいものもあるので新聞紙やペット用のシーツなどが有効です
3、シャッターや雨戸、カーテンを閉める
・シャッター、雨戸は外部の飛来物防止で、カーテンはガラスが割れた時の飛散防止です
・雨戸を閉めてカギを掛けた時にゆるみがあるとスキマが出来てしまい、風が吹き込むと飛んでしまう可能性があるので、きちんと締まるように調整しましょう。
※ドライバー1本で鍵部分の両側にビスがあるので簡単にできるはずです
・雨戸を仕舞う戸袋がある場合は、戸袋の引き出し口が大きく空いていたり、開閉式になっているときは、風が戸袋に吹き込んで全部が飛んでしまうことがありますので、テープでふさいだり、開かないようにしておきましょう
・戸袋がない雨戸をつけている場合で、これまでの台風で飛んでしまったことがある場合は、雨戸は使わずに家の中にしまっておいた方がいいです。
スチール1枚の軽い雨戸は簡単に屋根を超えて飛んでいきます。
・サッシ用のシャッターは開口が狭いので割と強いです
・車庫や店舗などの間口が広い重量シャッターはかなり危険です。
風圧でたわみ、レールから外れたら、風がおさまるまで手がつけられないです。
応急措置では対応できないことです。
4、ガラスにヒビとか割れていたら、必ず!事前に交換すること、すぐに破れます
・ガラス交換も直前だときてくれないので、必ず事前に治しておきましょう。
実は「家にあいている穴」の対策(風がひどい場合)
5、家やマンションなどの壁についている通気口や24時間換気などの穴
・マンションの通気口など穴が空いている部分は、室内に雨が吹き込んで来ないように外部を養生テープで塞ぐか、室内からパテ(ホームセンターで買える粘土みたいなもの)など詰め物で塞ぎます。終わったら忘れずに取りましょう。
・24時間換気が壁に複数個ついている場合は、台風の時だけは換気扇を止めて、雨が入ってくるようならタオルなどで詰め物しましょう
※台風が居座る場合も考えて事前に避難を
風速60m以上では、家で何かあっても「実際に何もできません」
消防や警察なども台風で動けないので、簡単に危機的状況に陥ります。
洗濯ばさみなど何らかの飛来物で、窓ガラスに穴が空いたら、そこから風が入り込み、
抜け道がないので、あっという間に屋根が飛ぶこともあります
雨量が増して道に水が溢れたら、車で避難できる可能性があるのは「たった水深60㎝まで」
成人男性の膝くらいまでで、気づいた時には遅いです。
■断水・停電に備える準備(キャンプ用品が大活躍)
1、水と食料
・お風呂は水を貯めておくこと
もしも断水になった場合にトイレなど生活水に使えます
・冷蔵庫の中身はいっぱいにしておく
蓄冷剤などを冷やしておくと、停電になった時の助けになります。
・飲料水を確保する(一人1日で3L が目安)
水道水をペットボトルで冷やしておく、と蓄冷剤の代わりと飲み水にもなります。
水道水は、3日〜10日間は大丈夫です。
・食料や飲料水など停電や断水でも食べられるものを確保
・IHのお宅でもカセットコンロは必ず容易しておきましょう
2、停電
・複数の懐中電灯やロウソク、ランタンなど実際に使えるか事前にチェックしておく
・充電可能なものはすべてフル充電する
※モバイルバッテリーも充電しておきましょう
3、避難の前に「下水の逆流防止」
・大雨の場合、外の水位が上がるとトイレなどの下水が噴き出す可能性があります
トイレや洗面、お風呂などすべての排水口に、ごみ袋に10L水を入れた重し(水のう)で蓋をして避難しましょう
4、ガラスが心配な時は、ベッドにサンダルなど置いて寝ます
・サンダルが一番良いです。
D:当日
ここまでに「安全な避難所」にいることをお勧めします
1、 もし窓ガラスが割れたら
・状況次第ですが、風がひどい場合は、何もしないですぐ部屋から逃げること
・台風の進路によって、ガラスは割れる前提で室内は片付けて置くこと
・履いて逃げられる靴を置いておくこと
2、 逃げるのが最優先
・窓が割れてしまうと大量の風が室内に入り、最悪の場合、屋根が飛ぶ可能性があります
・危険を感じたら、まず先に逃げる
・この時点での避難は「避難すること自体に「死の危険」があります」
前日までに避難することを選択してください
E:もしも被害にあってしまったら
1、被害の状況を残す
・落ち着いたら写真など取れる範囲でしっかりとっておきましょう
2、該当する保険会社の担当者へ連絡
・被害の状態により「現状保持」が望ましい場合もありますので、改修工事などする場合は事前に確認しましょう
3、床上・床下浸水
◾床下浸水
浸水に対する設計をしていないほとんどの家では、床下に雨水や泥が入っています。
ほっておくと臭ったり、カビたりする場合があります。
やるやらないは別にして床下に入って掃除するしかないです。
◾床上浸水
・建てた建築会社に連絡
・室内が濡れた場合、濡れたものをなるべく早く外へ出します。
・躯体も床下も床も再利用できないケースが多いので、逆に床を外して床下まで掃除することが出来ます
4、車が浸水してしまったら
・水が引いた後に車を取りに戻り、エンジンをかけることはやめましょう。破損や感電の恐れがあります
これから家を建てる時に出来ること。
リスク1:できるだけリフォームではなく、新築をお勧めします。
その理由は、上記のような対策をするには古い家では色々無理があるからです。
リスク2:屋根の形状が複雑に入り組んでいるとカッコよく見えるのですが、
台風や大雨で雨漏りする確率がかなり上がります。
リスク3:ローコスト住宅を建ててしまうと、だいたいサッシは安いものを使われます。
サッシは後から交換できません。
対風圧などの基本性能は、ガラスを交換しただけでは変わりません。
リスク4:瓦屋根をどんなに薦められても、家族の安全、近所への迷惑を考えて、選択しないことをお勧めします。台風でも地震でも最初に被害が出るのは瓦です。
リスク5:土地を買う際は、事前に、地域の防災マップでチェックしてから購入しましょう。
調べすに購入したら、それこそ、後の祭りになります。
リスク6:地震や台風でその地域周辺が大きな被害を受けると、自衛隊や消防隊があなたの家に来るのは、実際にかなり遅くなります。
その場合に、いち早く駆けつけてくれるのは、その家を建てた地元の工務店さんです。
私は今までの大地震全てで、現地に視察に伺ったとき、大手メーカーの社員は避難されていますが、地元の工務店さんは、自宅が被災していても、お客さんを守るために自主的に働いています。これは重要な事実で、そのことを家を建てるあなたに知って欲しいのです。
医者と工務店に、「かかりつけ」がいると人生はかなり安心です。
そう言った役目を担っている工務店さんのことを昔から「家守り」と呼びます。
大工さんは家を建てるだけ。
ハウスメーカーは家を売るだけ。
家守りは、家族の安全を生涯守ります。
百年の家®️プロジェクトはそのために活動しています。